EAP

EAP(Employee Assistance Program:従業員支援プログラム)とはアメリカで生まれた職場のメンタルヘルスサービスの総称です。
日本での具体的な活動内容としては社員や家族対象の社内外相談室、メンタルヘルス研修、ストレスチェックや職場環境調査などのアセスメント、不調者への対応方法やメンタルヘルス体制の作り方、不調者予防にできることなどのコンサルテーション、専門家との連携やメンタルヘルスケアなどの啓蒙活動、必要に応じて専門家や医療機関との連携、費用対効果の検証などが挙げられます。
これらEAPメンタルヘルスサービスは働く人たちの心の健康をサポートし、従業員ひとりひとりがいきいきと働くことができるように支援する役割を果たします。
EAPの必要性
EAPには労働者の福利厚生サービスというだけでなく、事業者のリスクマネジメント(人材損失防止や医療費抑制、CSRなど)的側面もあります。
職場に起因するメンタルヘルス疾患による労災訴訟も増えてきており、労働者への安全配慮義務を果たす意味でもメンタルヘルスケアは重要です。
心が健康な職場 = 働きやすい職場 = 生産性の向上 = 企業の発展
EAPの現状、メンタルヘルス対策のネック
2000年に厚生労働省から「4つのケア」が発表され、「職場のメンタルヘルス対策」が注目されました。その重要性については浸透しつつありますが、中小企業ではまだ取り組んでいない事業所が多いのも現状です。「目に見える効果」というものが計りづらいことから、費用対効果の見極めが難しく導入に二の足を踏んでいる企業も多いと思われます。
メンタルヘルス対策に取り組んでいる企業では、事業所内部でEAP体制を整備するところもあれば、規模・人員・コストなどの事情により、内部で体制を整備するのが難しい企業や事業所においては、外部のEAP専門機関に業務委託する等、様々です。
これまではメンタル不調者が増えてきたことで事後対策として取り組んでいたメンタルヘルスケアですが、最近では不調者を出す前に予防しようという動きが強まっています。一向に減らない不調者に傷病手当金などが膨らみ、企業も苦しくなってきており、抜本的なメンタルヘルス対策が求められています。
企業のメンタルヘルス対策が進まない理由として、メンタルヘルス対策を実施して得られる効果が分かりづらい、メンタルヘルス問題が漠然としか分からない、問題に対してどのような対策を取ればよいのかが分からない、専門性を持った人材の不足、プライバシーが絡んでいる、などといったことが挙げられます。
EAPの活用方法
産業分野での専門性を持った外部EAPサービスをうまく利用することは、メンタルヘルス担当者にとって、時間的にもコスト的にも負担を減らすことになります。
@休職者が復職することになった際、受け入れる現場の従業員は復職者を目の当たりにすると戸惑ってしまい、どのように接して良いかわからない、など現場の従業員の負担が大きい。復職者と現場従業員との間に壁が出来てしまい、コミュニケーションがうまく取れずに不調になり、再び休職してしまう・・・。
Aメンタルヘルスへの取り組み方がわからない、なぜ取り組まなければならないのかが従業員に理解されていない。また、継続的に行うにあたって「またメンタルヘルス?」という雰囲気がある。
B産業医が月1回しか来られず、過重労働等の面談で忙しいため、メンタルヘルスまで手が回らない。
C最近メンタル不調者が出てきたが、職場で何がストレスになっているのかがよくわからない。地方の事業所の様子がよくわからない。